Tajimi Express Co.,Ltd Presents

鉄道アーティスト・鉄道コンテナアドバイザー小倉沙耶の通運ってこんなにおもしろい!

ダイヤ改正により、鉄道貨物で遠方エリアへの午前配達が可能に。

明けましておめでとうございます。いよいよ2024年がやってきました。

 

4月にはトラックドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されるということもあり、今年も物流、そして貨物鉄道輸送が注目される1年となりそうです。私もしっかりと情報発信を行っていきたいと思います。どうぞ宜しくお願いいたします。

 

さて、JRグループでは例年3月中旬に大きなダイヤ改正を行います。JR貨物も旅客会社と同様に改正を行うのですが、昨年12月にその内容が発表となりました。大きなポイントは、中距離輸送の利便性を向上させること。貨物鉄道輸送はトラック輸送に比べ、長距離での輸送に分があるといわれていたのですが、2024年問題などで今後のトラックドライバー不足が懸念されるなか、中距離輸送でも鉄道コンテナを使おうという流れが加速しています。それを受け今年3月16日のダイヤ改正ではまず、東京貨物ターミナル駅(以下貨物ターミナル駅は(タ)と記載)と大阪(タ)駅を結ぶ列車が、下り大阪行きの65列車では59分、上り東京行きの2068列車では3時間45分も早い到着となります。具体的には東京(タ)22:59発→大阪(タ)7:05着、大阪(タ)発22:31→東京(タ)6:30着。これなら、当日夜間集荷した荷物を翌朝に配達することが可能です。元々2068(出発時は5068)列車の発車は大阪(タ)18:46でした。コンテナ時刻表によると、荷役線発車時刻はさらに1時間以上早い17:30。ということは、コンテナ受付の締め切り時刻はさらに早かったわけで、とても喜ばしい改正です。

 

そして65(到着時は5067)列車は、現在の大阪(タ)着が8:04、コンテナ引き渡し開始時刻が8:26ということで、これまで朝一番の配達が厳しいダイヤでした。改正によりおよそ1時間前倒しになることで、朝一番の配達やより遠方エリアへの午前配達が可能になります。

 

次回も、ダイヤ改正の話題をお伝えします。

 

多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
https://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html

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小倉沙耶

PROFILE

小倉沙耶 こくら・さや

鉄道コンテナアドバイザー・鉄道アーティスト
都市交通政策技術者

1980年3月30日生まれ、愛知県豊橋市出身で現在は兵庫県伊丹市在住の鉄道アーティスト。子供の頃から母の実家である長崎に寝台特急「さくら」で何度も帰省し、その鉄道の旅情に魅了され、鉄道ファンとしての情熱を抱く。
2002年から「鉄道アーティスト」としての活動を開始し、テレビ・ラジオ出演や執筆活動だけでなく、鉄道イベントの司会や企画、講演なども手がけている。モットーは「鉄道に関わる全ての方が、笑顔でいられるためのお手伝い」。
2009年には明知鉄道観光大使に就任し、2013年には京都大学大学院工学研究科低炭素都市圏政策ユニットより都市交通政策技術者(第112号)に認定された。
2022年からは一般社団法人交通環境整備ネットワークの審議役を務め、通運の経験を生かし、鉄道コンテナアドバイザーとしても活動している。2021年には出産し、乳幼児連れでの公共交通利用促進と周囲の理解についてメディア・イベントなどで積極的に発言している。
鉄道趣味の中心は気動車・貨車・古いレールであり、その情熱を通じて広く鉄道文化の普及に尽力している。