Tajimi Express Co.,Ltd Presents

鉄道アーティスト・鉄道コンテナアドバイザー小倉沙耶の通運ってこんなにおもしろい!

通運業の1年

北海道 オホーツクのコンテナ

前回(『天高く馬肥ゆる秋!』)、イモタマのシーズンが来るとテンションが上がる…というお話しをいたしました。これは、忙しくなると自然と私のテンションが上がってくるから。通運業務ではシーズン特有の荷物等もあり、繁忙期と閑散期ともいえる時期があります。もちろん、全国各地で出荷される荷物はバラバラですから一概には言えませんが、今回は私が経験してきた1年の流れをお伝えしたいと思います。

年明けはちょっとだけ穏やか。鉄道コンテナ輸送では、全国各地の通運さんとの連携が欠かせません。まずは年始のご挨拶がてら、年末の忙しさを振り返ったり、無理を聞いてくださったことに御礼を申し上げたり。荷動きは比較的緩やかですが、コンテナの予約は3月に向けて続々と埋まってきます。

そんな3月。急に荷動きが活発化します。世間は引っ越しシーズン。全国各地への引っ越しに鉄道コンテナを利用される方は多く、引っ越し会社さんのトラックも貨物ターミナルに次々と到着。大きいトラックの荷物だと、12フィートコンテナ3基、4基になることも。到着駅で再びトラックに積み替える場合は良いのですが、そのままコンテナで運ぶ場合、お家に運び入れる家具の順番などもありますから、どのコンテナに何が入っているのか等の情報共有にも気が抜けません。

4月も中旬となり、引っ越しが終わってホッとしたのもつかの間、ゴールデンウィーク前の輸送ピークがやってきます。鉄道コンテナ輸送の利点の一つに「ある一定の期間、倉庫代わりにも使える」というのがあります。連休前に最寄駅まで鉄道で輸送しておき、連休明けにお客様の元へお届けすれば、時間のロスも少なくなりますし、早めの出荷によって倉庫等のスペースも確保できます。

ゴールデンウィーク明けから夏までの間は、荷物量も落ち着きます。この間に修繕やピーク時に向けての輸送体制の強化などを図る通運さんも見られます。

そしてお盆前には再び連休前の賑わい。輸送列車の確保に全力を傾けます。九州や北海道行きの列車は、普段から利用されるお客様が多く、そこに「お盆前に出してしまいたいからもう1コンテナ行けますか?」というお問い合わせが来ると、調整が必要なこともあります。なんとか枠を空けて「大丈夫ですよ!」と申し上げ、お客様のホッとする声を聞くのが、仕事の一番の励みでした。

秋は、前回ご紹介したイモタマ最盛期!実りの秋を忙しさで実感します。

冬は、イモタマなどのコンテナが続々やってきている中、その他の集荷や配達も慌ただしく、他通運さんやJR貨物さんとの連携が一番問われる時期。列車や集配の乱れもなく一日がスムーズに終わると、充実感に包まれます。

年末前、最後の集配を終えたドライバーさんの点呼をして、1年が終了。

そして「今年も鉄道貨物輸送が盛り上がりますように…」と神様にお願いし、新しい年を迎えるのでした。

 

多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html

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小倉沙耶

PROFILE

小倉沙耶 こくら・さや

鉄道コンテナアドバイザー・鉄道アーティスト
都市交通政策技術者

1980年3月30日生まれ、愛知県豊橋市出身で現在は兵庫県伊丹市在住の鉄道アーティスト。子供の頃から母の実家である長崎に寝台特急「さくら」で何度も帰省し、その鉄道の旅情に魅了され、鉄道ファンとしての情熱を抱く。
2002年から「鉄道アーティスト」としての活動を開始し、テレビ・ラジオ出演や執筆活動だけでなく、鉄道イベントの司会や企画、講演なども手がけている。モットーは「鉄道に関わる全ての方が、笑顔でいられるためのお手伝い」。
2009年には明知鉄道観光大使に就任し、2013年には京都大学大学院工学研究科低炭素都市圏政策ユニットより都市交通政策技術者(第112号)に認定された。
2022年からは一般社団法人交通環境整備ネットワークの審議役を務め、通運の経験を生かし、鉄道コンテナアドバイザーとしても活動している。2021年には出産し、乳幼児連れでの公共交通利用促進と周囲の理解についてメディア・イベントなどで積極的に発言している。
鉄道趣味の中心は気動車・貨車・古いレールであり、その情熱を通じて広く鉄道文化の普及に尽力している。