Tajimi Express Co.,Ltd Presents

鉄道アーティスト・鉄道コンテナアドバイザー小倉沙耶の通運ってこんなにおもしろい!

多治見駅一般公開イベントでサプライズ! コンテナサイズあれこれ

4月15日に、多治見駅にて初となる貨物駅公開イベントが開催されました。たじみ陶器まつりやJR東海さわやかウォーキングなどのイベントと連携して行われ、あいにくの雨模様ながら、多くの方で賑わいました。
様々な展示や物販が行われた中、1番人気だったのは、実際に仕業に就いている機関車の姿。満載のコンテナを積んだEF210形電気機関車が、しっとり濡れた多治見駅に入線する姿は、とても魅力的でした。
コンテナ列車が展示されている間、たくさんの方が機関車の前に立って写真を撮影されていたのですが、その中の何人がお気づきだったでしょう。実は今回、ものすごくレアなコンテナが、機関車のすぐ後ろに積まれていたことを…
貨物駅には大小様々な規模があり、実は取り扱えるコンテナの大きさも違います。名古屋貨物ターミナル駅では一般的な19D、20Dなどの12ftコンテナ、そして今回多治見駅にやってきた30D20ftコンテナ、大型トラックとほぼ同等の積載量を持ち福山レールエクスプレスなどでも使用されている31ftコンテナ、さらに国際海上コンテナのサイズである40ftコンテナまで扱うことができますが、多治見駅で取り扱えるのは12ftクラスのコンテナのみです。
20ftコンテナは運用範囲が限定されているほか、駅で作業するフォークリフトの性能によっても、扱えるコンテナサイズに制限があるため、コンテナ時刻表には取り扱い可能なコンテナがしっかりと明記されています。
では、なぜ今回のイベント時に20ftコンテナが載せられてきたのか。これは、JR貨物のちょっとしたサプライズだったそう。特に告知もなく、さりげなくやってきた20ftコンテナは、多治見駅で降ろされることなく、再び名古屋貨物ターミナル駅へと帰っていきました。分かる方には分かるサプライズ。実に粋ですね!

 

多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
https://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html

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小倉沙耶

PROFILE

小倉沙耶 こくら・さや

鉄道コンテナアドバイザー・鉄道アーティスト
都市交通政策技術者

1980年3月30日生まれ、愛知県豊橋市出身で現在は兵庫県伊丹市在住の鉄道アーティスト。子供の頃から母の実家である長崎に寝台特急「さくら」で何度も帰省し、その鉄道の旅情に魅了され、鉄道ファンとしての情熱を抱く。
2002年から「鉄道アーティスト」としての活動を開始し、テレビ・ラジオ出演や執筆活動だけでなく、鉄道イベントの司会や企画、講演なども手がけている。モットーは「鉄道に関わる全ての方が、笑顔でいられるためのお手伝い」。
2009年には明知鉄道観光大使に就任し、2013年には京都大学大学院工学研究科低炭素都市圏政策ユニットより都市交通政策技術者(第112号)に認定された。
2022年からは一般社団法人交通環境整備ネットワークの審議役を務め、通運の経験を生かし、鉄道コンテナアドバイザーとしても活動している。2021年には出産し、乳幼児連れでの公共交通利用促進と周囲の理解についてメディア・イベントなどで積極的に発言している。
鉄道趣味の中心は気動車・貨車・古いレールであり、その情熱を通じて広く鉄道文化の普及に尽力している。