簡単お見積もり

【第104回】名古屋臨海鉄道大人向けツアーレポート④~さりげないマニアックホスピタリティ~

レアコンテナ!20Eコンテナの展示

名古屋臨海鉄道大人向けツアーレポート、4回目(最終回)となります。
重連総括エンジン始動実演のあとは、ND601機関車やワ1形救援貨車の展示見学などが行われました。個人的にはその後ろで展示されていた名古屋臨海積運のトラックと鉄道コンテナがとても印象的でした。親子向けツアーでは名古屋南貨物駅の見学も行われたため、様々な鉄道コンテナが展示されていましたが、今回は東港駅のみの見学ということで、わざわざトラックにコンテナを乗せて運んでくださっていたのです。
トラックに積まれていたのは20Eコンテナ。
「20Eコンテナじゃないですか!!」
と私が目を丸くして言うと、担当社員さんは
「そうなんです!わざわざ選んで持ってきたんです!気づいてくださって良かった!」
と満足顔。20Eコンテナは19㎥級側妻開きコンテナの置き換えとしてつくられたコンテナ形式のひとつなのですが、後継の汎用コンテナとしては20Eの改良型である20G形式が選ばれたため、わずか150個の製造にとどまりました。そんなコンテナをわざわざ選んでくださったのが嬉しいじゃないですか。
この20Eコンテナ、20Gより妻側の扉の開閉角度が狭いそうなのですが、イマイチ分からず…。しかしながら、大きく開扉できた方が積載作業はしやすいのは事実。細やかな改善が積み重なり、現在の汎用コンテナが生まれたのですね。

押しつけないからこそ伝わる魅力

ツアーの中にはきっと、私が気づいていない細やかな気配りやマニアックポイントもあったでしょう。それらを押しつけがましくなく提供されていることに、参加者もみな満足されていたようで
「ああ楽しい!楽しすぎる!」
という独り言が、あちらこちらから聞こえました。
東港駅の見学を終え、参加者を乗せたバスは、名古屋臨海鉄道の生き字引的社員さんとご一緒に、休止線となっている汐見橋線へ。過去の汐見橋線についてやツアーの裏話などで盛り上がった後、東築線と名鉄築港線が交わるダイヤモンドクロッシングを見学、その後東名古屋港駅から大江駅まで築港線の列車に乗車してツアーは終了。
私自身も、鉄道貨物輸送の魅力を伝える新たな視点を得ることができましたし、同じモノ・コトの魅せ方も、対象が変わればこんなにも変わる、替えることができるのだと勉強になった一日でした。