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【第102回】名古屋臨海鉄道大人向けツアーレポート②~現役路線のウォーキングとこだわりの編成~

新型車両が通る線路をウォーキング!

名古屋臨海鉄道大人向けツアーレポートの続きです。
研修ホールを出た一同は3班に分かれ、まずは東築線ウォーキング。
「お子さん連れですと、なかなかこういった企画もできないので」
とは社員さんの弁。
この日のためにご作成いただいた東築線ウォーキング案内という中身の濃すぎる小冊子を渡され、それを読みながら東港駅~大江川第二橋梁までの300mを歩きます。廃線ではなく実際に生きている線路を歩くことができるのは、公式ツアーならです。

現役の線路ではありますが、列車が通るのはJR線を経由して名鉄や名古屋市営地下鉄の新車を名鉄築港線に引き渡したり、海外へ譲渡される車両を名古屋港大江ふ頭に運ぶときなど頻度が低く、ウォーキングが可能となりました。
駅を出ると線路は急激なS字カーブを描きます。昭和40年に県営貨物線から名古屋臨海鉄道に路線が移管された際、新設された東港駅に線路を接続するため、このような配置になったとのこと。
24‰と、列車が上るには急な坂を進むと、橋梁が見えてきます。ウォーキングはここまで。橋梁両端に設置された防潮扉は手動で開け閉めするタイプで、名港管理組合が管理しています。津波警報などが出ると、組合から名古屋臨海鉄道へ、1時間以内に防潮扉を閉じるよう指示が入るのだそうです。
ただ、この線路は毎日使用されるものではないため、普段は防潮扉を閉めているそう。今回、ウォーキングのために名港管理組合に確認の上、わざわざ解放してくださったのです。

国鉄仕様の車掌車体験

東港駅に戻り、続いてはヨ8000乗車体験。3班は、乗車組、撮影組、信号所での見学組へと分かれ、それぞれの体験を堪能しました。
実はこちらのヨ8000乗車体験、貨物駅やヨを保有する旅客駅などで乗車の機会は度々あり、こちらが目玉といっても、参加者は満足できないのではないかと危惧していたのですが、編成を見て仰天!
名古屋臨海鉄道が所有する赤い機関車、ND552 7の後ろにヨ8000がつき、その後ろには石炭を運ぶホキ9500形が2両、さらにその後ろには石油を運ぶタキ43000形が3両、さらにそこにヨ8000+タキ43000+ヨ8000という10両編成が鎮座しているではありませんか。
タキ43000は緑とグレーのツートン、所謂JOT色ではなく、全て黒色。そして機関車も赤…これは!!
「よく分かりましたね。国鉄仕様にしたんです」
と吉田社長がニヤリ。参加者のみなさんも大喜びでした。
それだけではありません。実は一番後ろのタキとヨは途中で連結風景を見学できるよう、最初は切り離した状態に。知恵と手間のおかげで、乗車している参加者だけでなく、どなたも満足できる実演となったのでした。